【デスクワークによる弊害】

2020年にコロナウイルスが大流行してから、在宅勤務やテレワークという言葉が、そんな働き方とは無縁な僕たち整体師の耳にも届くぐらい当たり前になってきました。

ここ数年で、ご来院されるお客様の傾向を見ていると頭痛・めまい・耳鳴り・パニック・アトピー・腸の不調など体の痛みよりも、体の不調といえるような自律神経の乱れからくる症状が多くなってきているように感じます。

そこで今回は、デスクワークが体にもたらす弊害を整体の観点からお話していきます。

 

デスクワークにより体に不調が出る要因は大きく3つあります

  • PCやスマホからのブルーライト刺激
  • 座りっぱなしによる背骨の硬直
  • 運動不足による血流の悪化

 

1つずつ解説していきましょう。
PCやスマホからのブルーライト刺激

そもそもブルーライトとは?

目に見える光(可視光線)の1つです。可視光線とは波長が380nm~780nmの範囲にある光で人の目にはその範囲の波長のみが見えます。その中でもブルーライトは380500nmの光で可視光線の中では最も波長が短く強い光だといわれています。

さらにほかの可視光線と違ってブルーライトはまっすぐに目に届かず散乱して空気中のほこりや物質とぶつかりながらふらふらと進みます。

そのため光がチラついてまぶしく見えたり、光をとらえるのに目のピントを合わせる機能が過剰に働くので目がかすんだり疲れたりします。

その状態が毎日続くと、目の視神経を通して刺激が脳に入り、脳から自律神経の交感神経が興奮し、全身に力が入った状態になります。

緊張状態が続くとやがて血流が悪くなるので、新鮮な酸素が全身にいきわたらなくなるので体の不調となって現れます。

 

  • 座りっぱなしによる背骨の硬直

長時間のデスクワークをしていると手足や頭は動くことはあっても、背骨はほとんど動いていません。背骨には交感神経節という自律神経の命令を出している神経が存在します。また柔軟に車のサスペンションのような働きをすることで体にかかる衝撃を分散してくれています。その重要な背骨が動かないことでガチガチに固まってしまうと交感神経がずっと緊張している状態になり、体の負担を分散できず血流の悪化や筋肉の硬直につながります。

  • と同じく、結果慢性的な酸欠状態になり体の不調が現れます

 

  • 運動不足による血流の悪化

血液の循環は、動脈は心臓の拍動によって血が絶えず流れ、

静脈は身体を動かすことで、筋肉が収縮し血管が圧迫され血液が押し流されます。

さらに静脈には押し流された血液が逆流しないようにする弁がついています。

身体を動かすことによって酸素をたくさん含む動脈血も二酸化炭素を多く含む静脈血も全身をめぐって循環します。

運動不足が問題になるのは筋肉の収縮が少なくなるからだけではなく、背骨の循環にも関係します。
背骨の中にも椎骨静脈(ついこつじょうみゃく)が流れています。前述したとおり静脈には逆流防止の弁があるのですが、この椎骨静脈には弁がないのです。

ですので体の動きが頻繁にあれば、静脈血が絶えず押し流されるのでいいのですが、

運動不足になると、静脈血が上手く押し流されず、さらに逆流するので背骨の中で血が滞留するので、体の不調が出ます。

 

以上の3点から長時間のデスクワークは体の不調につながります。

これを防ぐには

・骨盤を立ててお尻をプリっとして座る

・背骨が動くように体を頻繁に動かす(ねじる、ひねる)

・長時間同じ姿勢でいない

・有酸素運動を110分する

など、対策が必要です。

生活のリズムもあると思いますので、バランスに気を付けながら取り組んでみてください!